飾り罫

ぼくの創元社覚え書

  • 高橋輝次著

ぼくの創元社覚え書

  • B6変型
  • 並製 糸かがり ビニカバ付
  • 本文184頁
  • 限定540部
  • 寄稿 高橋英夫
  • 表紙イラスト グレゴリ青山
  • 頒価1600円(税・送料別)

私は今でもときおり憶い出す。 大阪市北区樋上町にあった木造二階建ての旧社屋のことを…。

文学史に残る名作を数々出し、文芸出版社として世に知られた創元社。かつて同社の編集者だった著者が、古本、古雑誌を漁り、創元社ゆかりの文学者、編集者たちのエピソードを拾いながら描く私的創元社側面史。

「…当初、正面玄関のすぐ左に営業部があり、その奥に小倉庫があった。横幅のある急傾斜の階段をミシミシ音たてながら登ると、すぐ左側に南側が道路に面した編集部があり、右側には社長室の扉があった。その階段はむろんお客や著者たちが上り下りしたが、私どもは大抵、裏口の倉庫の横からの狭い階段を登って編集部へ入ったように思う。」 

「あとがきに代えて」より