飾り罫

失われた音楽

  • ―秘曲の封印を解く―
  • 金澤攝著

失われた音楽

  • B6変型
  • 上製 糸かがり カバー装
  • 本文352頁
  • 寄稿 髙久 暁
  • 頒価2670円(税・送料別)
  • 金澤攝 かなざわ をさむ   Osamu N. Kanazawa 1959年金沢市生れ。作曲家/ピアニスト。 歴史に埋もれた名曲の発掘・紹介を生涯のテーマとして取組む。 3歳から作曲とピアノを始め、15歳からの四年間をパリに遊学。 18歳で活動の指針を定め、以来独学。 '78年帰国し、ヒンデミット・ピアノ曲全集を録音 。'79年フランスのラ・ロシェル国際コンクール第2位(1位なし) '85年日本現代音楽コンクール審査委員長(園田髙弘)奨励賞受賞 。'89年アルカンピアノ選集(全8集)リリース開始(エピックソニー) '91年村松賞大賞・金沢市文化活動賞受賞 以来120名を越える作曲家をターゲットとして調査、発表を進める。 100曲を越える自作品がある。

異能の音楽家 初の単行本

本書に登場する音楽家―アルカン、ラヴィーナ、マリピエロ、ブゾーニ、ルビンシテイン、ライネッケ、ヒンデミット、カスティリョーニ、松平頼則、藤本始……

   どこまでもsui generisに
「sui generis」とはラテン語からヨーロッパ諸語に入ったイディオムで、それひとつだけで独立の種類(ゲネラ)をなしている、独特で特別で無類の性質といった意味です。例えばイギリスの異教的な作曲家、カイホスロー・ソラブジのピアノ演奏を形容するのにこの表現が用いられます(略)演奏、創作、作曲家とその作品の発掘を介した音楽史の改訂作業への志向……攝さんの音楽活動はすべての側面に「sui generis」が際立っています。世界的に見ても、攝さんのように多数の小作曲家とその作品を調べつづけて、作品の演奏を行いつづけている音楽家は誰もいないのです。

髙久暁